お茶飲みしましょ!まずは一息。更新もまったりです。


by ittouan

清談~茨木のりこさんによせて

      清談について

清談をしたくおもいます
物価 税金のはなし おことわり
人の悪口 噂もいや
我が子の報告 逐一もごかんべん
芸術づいた気障なのも やだし
受け売りの政談は ふるふるお助け

日常の暮しからは すっぱり切れて
ふわり漂うはなし
生きてることのおもしろさ おかしさ
哀しさ くだらなさ ひょいと料理して
たべさせてくれる腕ききのコックはいませんか

私もうまくできないので憧れるのです
求む 清談の相手
女に限り 年齢を問わず 報酬なし
当方四十歳 (とし やや サバをよんでいる)

                            
                           茨木のりこ  「言の葉さやげ」より


短大時代、英文学の講義なのになぜか日本の詩人や海外の絵本作家など
その日その日のきまぐれに作品を紹介するという、ちょっと変わった教授がいました。
当時教授が読み聞かせてくれた詩や散文のいくつかは
いまでも私の大切な宝物になっています。
中でも詩人茨木のりこさんとの出会いはとりわけ大きな賜物でした。

久しぶりにいくつかの詩集をめくって、今日はこの詩が響きました。
清談をしたく思います。
本当に、そう思います。
日常は雑多で、時に聞きたくない話も聞こえてくれば、
自分の言葉のうすっぺらさに我ながら嫌気がしてくることもある。
だからこそ、心を潤すちょいといい話や、何かに立ち止まる瞬間、
アハハと笑って元気をもらう、そんな会話が欲しいのです。

そして気がつきました。
ああだからこそ、私はこうして時間とパソコンを使って
ご縁のある方々とひとときを分かちあうことに
喜びを見出しているのだと。

今年2月、天上の人となられた茨木さん。
その作品と生き様そのままに 
きっと凛としてこの世を旅立っていかれたことでしょう。
茨木さん、あなたのようにとはいきませんが
私なりに 清談模索してまいります。

(友人である森のパオちゃんが茨木さんの詩をいくつか紹介していますのでご興味のある方はこちらを。)
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by ittouan | 2006-06-26 13:36 | 詩とことば